2019年に公開された映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』は、主演の小栗旬が演じる太宰治を取り巻く女性たちの物語ですが、中でも「二階堂ふみの演技がすごい」という感想が数多く見られます。
この記事では、なぜ彼女の演技がそれほどまでに評価されるのか、その理由を深掘りします。
作品の物語はどこまで本当なのか、上映時間やR15+の背景、共演者との化学反応まで、多くの人が抱く疑問に答えていきます。
さらに、そもそも二階堂ふみは何で有名になったのですか?というキャリアの原点や、映画『リバーズ・エッジ』の二階堂ふみは何歳だったか、そして二階堂ふみが憧れている人は誰ですか?
といったパーソナルな情報にも触れながら、山崎富栄という人間失格で二階堂ふみは何役ですか?という問いへの答えを多角的に解説。彼女の演技のすごさの核心に迫ります。
この記事のポイント
- 『人間失格』での二階堂ふみの役柄とその評価
- 映画が描く物語の史実とフィクションの境界
- 二階堂ふみの演技が「すごい」と言われる具体的な理由
- 女優・二階堂ふみのキャリアや人物像に関する情報
映画『人間失格』の二階堂ふみは本当にすごい?
- ①人間失格で二階堂ふみは何役ですか?
- ②物語はどこまで本当?史実との関係
- ③上映時間とR15+指定について
- ④主演・小栗旬との化学反応
- ⑤観客の感想と作品全体の評価
①人間失格で二階堂ふみは何役ですか?
撮影してる時の偶然の産物で文豪みたいなの撮れて、私の好きな「人間失格」の文字を入れてみたんだけど良き🤦♀️💕笑
太宰治な太陽さんと、二階堂ふみさんが役やられた富栄みたいな感じでエモい写真撮りたいな🤔
photo:はねさん(@haneiro_ff ) pic.twitter.com/tFB6dk9TbX
— 白鳥そら🦢@人間万事塞翁が馬 (@00sorasora00) June 11, 2021
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』で、二階堂ふみさんは山崎富栄(やまざき とみえ)という、物語の鍵を握る非常に重要な役を演じています。
山崎富栄は、夫を戦争で亡くした美容師であり、太宰治の最後の愛人となった実在の人物です。
物語の中では、太宰と運命的な出会いを果たし、彼の才能に心酔するあまり、常軌を逸した愛情で彼を支え、そして最後は共に玉川上水で入水心中を遂げる女性として描かれています。
この映画では、太宰治をめぐる3人の女性がそれぞれ異なる色と役割で象徴的に描かれており、富栄の特異性が際立っています。
太宰治をめぐる3人の女性
登場人物(女優) | 役割 | 象徴 |
---|---|---|
津島美知子(宮沢りえ) | 正妻 | 太宰の才能を守る「日常」と「良心」。 色は悲しみを湛えた青。 |
太田静子(沢尻エリカ) | 弟子・愛人 | 太宰の創作意欲を刺激する「生命力」。 色は生命力あふれるピンク。 |
山崎富栄(二階堂ふみ) | 最後の愛人 | 太宰と共に破滅へ向かう「情熱」と「死」。 色は情熱と血を思わせる赤。 |
このように、富栄は他の二人の女性とは一線を画す、「死」に最も近い場所にいる存在として描かれています。
二階堂ふみさんは、この純粋さと狂気が同居した極めて難解な役柄を、鬼気迫る演技で見事に体現しました。
②物語はどこまで本当?史実との関係
🔻上映決定🔻
『人間失格 太宰治と3人の女たち』アップリンク吉祥寺(@uplink_joji)にて、10月25日(金)より上映🌹📚🌹https://t.co/NKvuoc1oeu蜷川実花が構想に7年を費やし、天才作家・太宰治のスキャンダラスな恋と人生を大胆に映画化!
出演:小栗旬、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ pic.twitter.com/MCPF63gxnG
— UPLINK (@uplink_jp) October 18, 2019
「この映画の内容はどこまで本当なの?」という点は、多くの人が気になるポイントです。
結論から言うと、本作は「史実をベースにしたフィクション」です。
太宰治の代表作である小説『人間失格』を直接映画化したものではなく、太宰治本人と、彼を取り巻く津島美知子、太田静子、山崎富栄という3人の女性が実在したことを基に、その人間模様を蜷川実花監督が独自の解釈で再構築した物語となります。
監督自身も、この映画は「小説『人間失格』ではなく、それを著す前後の太宰治」を描いたと語っています。
女性たちの手記や日記、年表などを深く読み込み、彼女たちの視点から太宰治という人物を浮かび上がらせる構成になっているのが特徴です。
例えば、山崎富栄が積極的に太宰との心中を望んだかのように描かれていますが、史実の解釈には幅があります。
彼女が太宰の子を望んでいたという記録もあり、その心の内は複雑でした。映画は、そうした史実の曖昧さの中から「太宰の最後の女になること」を至上の願いとする、一途で悲劇的な女性像を創り上げています。
したがって、登場人物や大きな出来事の骨格は事実ですが、個々のセリフや感情の機微、鮮烈なビジュアル表現などは、映画ならではの創作と理解するのが正しい見方と言えるでしょう。
③上映時間とR15+指定について
映画「人間失格」で二階堂ふみがメンヘラ女演じてたんやけど
どタイプすぎて射精致しましたわ pic.twitter.com/XA4BwqljQF— Oもり (@2yold) September 12, 2021
本作の上映時間は120分(2時間)です。
また、この映画はR15+指定を受けています。
これは、15歳未満の方の鑑賞が制限される区分です。
その主な理由は、太宰治の破滅的な生き様を描く上で避けられない、成人向けのテーマや表現が含まれているためです。
具体的には、以下の要素がR15+指定の要因と考えられます。
R15+指定の主な理由
二階堂ふみさん演じる山崎富栄と、小栗旬さん演じる太宰治の間の大胆な愛情表現や濡れ場が、3人の女性の中でも特に色濃く描かれています。
これは物語の核心である富栄の狂気的な愛情を表現するために不可欠な要素です。
また、太宰の自殺未遂や喀血シーンなど、全体的に人間の生と死、愛と欲について深く切り込んだ、成熟した内容となっています。
ただ単に扇情的なだけでなく、登場人物の心理を深く表現するための演出ですが、刺激的な描写が含まれるため、R15+という区分が設定されています。
④主演・小栗旬との化学反応
『人間失格 太宰治と3人の女たち』に出てる女が良すぎるので見て、二階堂ふみすげぇ良いよ
まじで全員好きすぎるhttps://t.co/vXCyM8PcXR— あにっ子 (@animakkochacha) August 10, 2025
二階堂ふみさんの演技のすごさを語る上で、太宰治を演じた主演・小栗旬さんとの化学反応は欠かせません。
二人の関係性が燃え上がるきっかけとなる居酒屋のシーンは象徴的です。
「大丈夫、君は僕が好きだよ」という太宰のセリフに対し、富栄が抗いがたい魅力に引き込まれていく様を、二階堂さんは繊細かつ大胆に表現しました。
二階堂さん自身、現場での小栗さんの存在感について、富栄が彼に惹かれるのは「必然だった」と感じるほどの「圧倒的なカリスマ性」があったと語っています。
小栗さんが作り出す、色気と弱さ、そして狂気をはらんだ太宰治像があったからこそ、二階堂さんの演じる富栄の、すべてを投げ打つほどの執着心に圧倒的な説得力が生まれたのです。
二人のシーンは、単なる恋愛描写にとどまらず、互いの魂を削り合うような緊張感と、破滅へ向かう共犯者としての絆が描かれています。
この濃密な関係性こそが、本作の大きな見どころの一つです。
⑤観客の感想と作品全体の評価
#日本アカデミー賞
助演女優賞 二階堂ふみ
「人間失格」良い( ; ; )とても良いよ( ; ; ) pic.twitter.com/zM8zuNW2xP
— ちび (@M_H_F_S_E) March 7, 2020
映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』は、その評価が大きく分かれる作品でもあります。
観客の感想をまとめると、主に以下のような傾向が見られます。
評価されているポイント
最も多く聞かれるのが、キャスト陣、特に女優たちの演技への賛辞です。
宮沢りえさんの静かな強さ、沢尻エリカさんの生命力、そして二階堂ふみさんの狂気。
三者三様の演技が火花を散らす様は圧巻で、「女優の演技を見るだけでも価値がある」という感想が目立ちます。
賛否が分かれるポイント
一方で、監督である蜷川実花さんの極彩色のビジュアル表現については、評価が分かれる傾向にあります。
「豪華絢爛で美しい」と称賛する声がある一方、「色彩が過剰で目が疲れる」「内容よりもビジュアルが先行しすぎている」といった否定的な感想も少なくありません。
この独特のスタイルが合うか合わないかで、作品全体の印象が大きく変わるようです。
ただ、どのような感想であっても、二階堂ふみさんが演じた富栄の存在感が強烈なインパクトを残したという点では、多くの意見が一致しています。
作品の評価は様々ですが、彼女の演技が観る者の心を揺さぶったことは間違いないでしょう。
「人間失格」の二階堂ふみがすごいと言われる理由
- ①観る者を圧倒する体当たりの演技
- ②二階堂ふみは何で有名になったのですか?
- ③二階堂ふみが憧れている人は誰ですか?
- ④参考:リバーズ・エッジの二階堂ふみは何歳?
- ⑤まとめ:人間失格の二階堂ふみはやはりすごい
①観る者を圧倒する体当たりの演技
小栗旬『人間失格』愛人二階堂ふみとの密会でまさかの鉢合わせ! 主題歌「カナリヤ鳴く空feat.チバユウスケ」入り予告編解禁
#Movie #文学 #映画 #稲垣実花 #芸能 #蜷川実花
pic.twitter.com/FQfsUg1xQz https://www.magmoe.com/277193/celebrity/2019-08-09/— MAGMOE (@TheMagMoe) October 18, 2022
二階堂ふみさんの演技が「すごい」と評される最大の理由は、彼女の「体当たりの演技」にあります。
これは単に肌の露出が多いという意味だけではありません。
物語の序盤、富栄は眼鏡をかけた生真面目な女性として登場します。
しかし、太宰と出会い、恋に落ちることで、彼女の内面は劇的に変化していきます。
二階堂さんは、この変化の過程を見事に演じきりました。
狂気へと至る変容のグラデーション
彼女の演技は、一人の女性が「純粋な恋心」から「盲目的な執着」、そして最終的には「破滅的な狂気」へと堕ちていく様を、説得力を持って描き出しています。
特に、太宰を失うことへの恐怖から、彼のすべてを支配しようとする終盤の姿は、観る者に戦慄を覚えさせます。
この「狂気」は突発的なものではなく、一途な愛が行き着く果ての、悲劇的な論理の帰結として表現されており、そこに彼女の演技の深みがあります。
心理を映し出す身体表現
前述の通り、本作で描かれる大胆な濡れ場は、富栄の心理状態を表現する重要な装置です。
彼女が自ら性行為を主導する姿は、太宰を肉体的にも精神的にも繋ぎ止めようとする、彼女の絶望的な渇望と支配欲の表れです。
二階堂さんは、自身の身体をキャラクターの心理を伝えるための「道具」として恐れることなく使い、富栄という人物の痛々しくも純粋な魂をスクリーンに焼き付けました。
②二階堂ふみは何で有名になったのですか?
「ヒミズ(2011)」から二階堂ふみさんのファンです。勤めていた会社のCMに出てもらった時(2013)はとても嬉しかった!
昨日、国営放送の歌番組で見事なMCをされていたのを、「ああ、凄いなぁ」と改めて思いつつ見たところでした。大ファンであった方とのご結婚、心よりお祝い申し上げます。👏 pic.twitter.com/zPdMVCLpmy
— すえちゃん (@TSueda2) August 10, 2025
二階堂ふみさんが一躍その名を国内外に轟かせたのは、2011年に公開(日本公開は2012年)された園子温監督の映画『ヒミズ』です。
この作品での鬼気迫る演技により、当時17歳だった彼女は、共演の染谷将太さんと共に、第68回ヴェネツィア国際映画祭で日本人初となるマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)を受賞しました。
この歴史的な快挙が、彼女のキャリアにおける最大のブレイクスルーとなりました。
デビューからブレイクまで
二階堂さんは、12歳の時に地元沖縄のフリーペーパー『沖縄美少女図鑑』への掲載がきっかけでスカウトされました。
ローティーン向けファッション誌『nicola』の専属モデルとしてキャリアをスタートさせた後、役所広司さんの初監督作品『ガマの油』(2009年)でヒロインに抜擢され、女優として注目を集め始めました。
『ヒミズ』での受賞は、彼女が単なる若手女優ではなく、世界に通用する才能の持ち主であることを証明した出来事だったのです。
その後も『悪の教典』や『私の男』など、挑戦的で複雑な役柄に次々と挑み、数々の映画賞を受賞。
暗さや危うさを秘めた役柄を演じさせたら右に出る者はいない、という実力派女優としての地位を不動のものにしています。
③二階堂ふみが憧れている人は誰ですか?
二階堂ふみさんは、インタビューなどで自身の芸術的嗜好や憧れの存在について語ることがあります。
彼女が公言している憧れの人物から、その表現のルーツを垣間見ることができます。
特に有名なのは、日本の大女優である高峰秀子さんへの強い敬愛です。
高峰さんがエッセイで綴った、何にも媚びない芯の通った生き方に深く惹かれていると語っています。
また、近年はフランスの女優への憧れも公言しています。
- マリオン・コティヤール
- レア・セドゥ
特にマリオン・コティヤールにイベントで対面した際には、感動のあまり涙が止まらなかったというエピソードも明かしており、彼女たちの表現力や国際的な活躍に大きな刺激を受けているようです。
これらの情報から、二階堂さんが国内外問わず、強い意志と独自のスタイルを持つ表現者に強く惹かれていることがわかりますね。
彼女自身が演じる役柄の強烈な個性は、こうした憧れの存在からの影響も受けているのかもしれません。
参考:リバーズ・エッジの二階堂ふみは何歳?
二階堂ふみ出演のおすすめ映画15本〈『リバーズ・エッジ』『私の男』『ヒミズ』など〉https://t.co/0QYQPFyShs #映画 #二階堂ふみ pic.twitter.com/MoLkE510Hw
— Filmarks(フィルマークス) (@Filmarks) November 22, 2018
二階堂ふみさんが出演したもう一つの代表作、映画『リバーズ・エッジ』に関する質問もよく見られます。
映画『リバーズ・エッジ』が公開されたのは2018年2月16日です。
二階堂さんの生年月日は1994年9月21日なので、公開当時の年齢は23歳でした。
撮影期間を考慮すると、おおむね22歳から23歳にかけて、あの孤独と不安を抱える高校生・若草ハルナという難役を演じていたことになります。
『人間失格』の山崎富栄役も同様ですが、彼女が20代前半で演じてきた役柄の複雑さと深さには、改めて驚かされます。
まとめ:人間失格の二階堂ふみはやはりすごい
この記事を通じて解説してきたように、映画『人間失格』における二階堂ふみさんの演技が「すごい」と評価される理由は、多岐にわたります。
最後に、そのポイントをリスト形式でまとめます。
- 映画『人間失格』で二階堂ふみは太宰治の最後の愛人・山崎富栄を演じた
- 富栄は太宰と共に死に向かう「情熱」と「狂気」を象徴する役柄である
- 物語は史実を基にしているが人間関係や心理描写はフィクションとして再構築されている
- 上映時間は120分でR15+指定は成人向けの愛情表現やテーマに由来する
- 主演の小栗旬が放つカリスマ性が二階堂ふみの演技の説得力を高めた
- 作品の評価は蜷川実花監督のビジュアル表現で賛否が分かれる傾向にある
- しかしキャスト、特に女優陣の演技は高く評価されている
- 二階堂ふみの演技は純粋な恋心が狂気へと変容する様を見事に表現した
- 肌の露出も厭わない体当たりの演技でキャラクターの心理を深く描き出した
- キャリアの転機は『ヒミズ』でのヴェネチア国際映画祭・新人賞受賞である
- 挑戦的な役柄を演じ続けることで実力派女優としての地位を確立した
- 憧れの女優は高峰秀子やマリオン・コティヤールなどを挙げている
- 『リバーズ・エッジ』公開時の年齢は23歳だった
- 彼女の演技の「すごさ」は役柄の難解さ、表現の深さ、キャリアの裏付けが複合したものだ
- この演技は観る者に強烈なインパクトと感情的な揺さぶりを与えることに成功した
最後までお読み頂きありがとうございます♪